3月, 2015年

講演会「地球危機救済の宝庫オマーン」 Oman, the World’s Best Place for Green Energy

2015-03-21
2015年3月11日、オマーン大使館で講演会「地球危機救済の宝庫オマーン」が開催されました。東京大学生物生産工学研究センター特任准教授の倉橋みどり先生の講義は聴く者の強い関心を引き付けました。
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地球の誕生時には酸素が無かったこと、様々な化学変化と生物の進化に伴い徐々に酸素に覆われる地球に人類が現れたこと、その人類の誕生から現在までの人口増加の期間は地球の長い歴史から見るとほんの短時間であり、近年の急速な二酸化炭素の増加がもたらす地球温暖化は私達人類が生存していくために対処しなくてはならない大きな課題であることなどの説明がありました。

この課題に対処する方策として先生が提案されているのが、オマーン海岸沿いの土漠に海洋深層水を引き込み、デュナリエラ(Dunaliella)と呼ばれる藻を栽培するシステムです。
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国内の多くの再生可能エネルギー研究がCO2削減という目的を忘れたかのように進められているそうですが、この深層水を利用して デュナリエラ を栽培し油を生産するシステムでは、砂漠地帯の強い太陽の下、CO2を確実に削減しつつ藻からエネルギーを創出できます。倉橋先生が開発されたこの方法は欧米の先を行く研究で、多くの会員から先生の研究に支持が表明されました。