マスカット訪問  Visit to Muscat

2015-09-12

オマーン訪問記 by 中山茂    2015年9月

8月中旬10数年振りにマスカットを訪問する機会を得ました。
マスカットを訪問された事のある方はご承知の様に、湾岸諸国と異なり、黒い岩肌むき出しの一木一草生えていない様に見える山々が街の後ろに聳えています。
街を抜け東海岸に到達すると、そこは岩山がオマーン湾に落ち込み、青い海と相まって雄大な自然の風景が広がっています。
マスカット(Muscat)はSaqataと言う「落ちる、落下する、傾斜する」等の意味の単語の派生形で「落ちる所」と言う意味になります。

(写真:筆者撮影)

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(Jissa Beach方面を望む) (Qantab Beach付近)
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(オマーン評議会議事堂) (アル・ブスタン・パレスホテル近辺風景)

短い滞在でもありましたので、昔良く利用したアル・ブスタン・パレス ア・リッツカールトン・ホテルに滞在致しました。以前はシェラトン・グループが運営していましたが、3年ほど前に変わったとの事です。このホテルはオマーンで初めて開くアラブ・サミットの為に1988年に迎賓館を兼ねて建設されました。今でも、最上階には一般客は入る事が出来ず、国賓待遇の方々の宿泊所として利用されています。吹き抜けのロビーは装飾の素晴らしさを含め訪問者を驚かせます。

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(海に面したプール側からのホテル正面) (緑に囲まれたホテル遠景)
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(ホテルへ向かう道路) (ホテルロビー)
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(プライベート・ビーチ西を望む) (プライベート・ビーチ東を望む)
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(べランダからの風景) (海岸からのホテル全景)

アル・ブスタン・パレスホテルから東に両側を岩山に囲まれた道路を行くと、その先にJissa、Qantabと言う小さな漁村が昔ありましたが、近年開発が進み大型ホテルが開業しているのに目を見張りました。

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(シャングリ・ラ バールアルジッサ リゾート&SPA)
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(同上) (開発が進むレジャー・ボート用桟橋)

湾岸諸国の高層ビルの林立と比較してマスカットは比較的低層ビルで落ち着いた雰囲気が保たれており、近代化を推し進めながらも、昔の情緒を残す姿勢は遊牧民とは異なる一味違った海洋民族の性でしょうか。

ホテルから近くにあるオマーン評議会議事堂への散歩の途中に見つけた街灯の柱に下記のマークがありましたので参考に供します。中に書かれているアラビア文字ですが、上部ハンジャル(オマーンのロゴ)の左側に OMAN 右側は SULTANATE、下部には MUSCAT MUNICIPALITY とかかれています。

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訪問1日目の夜、マスカットで40年に亘り営業を続ける日本人の憩いの場所「東京太呂」さんを久し振りに訪問。経営者の中戸川さんと再会し、私が90-93年に駐在していた当時の懐かしい思い出を時の経つのを忘れて語り合いました。店内にあった「サラーム」のコピーを見て、当時と変わらぬデザインに感激し思わず涙が出そうになりました。

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(当時と変わらぬ東京太呂入口)

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(東京太呂が入っているアル・ファラジ・ホテル屋上からのRuwiの街並み)

短い滞在ではありましたが、起伏に富み、山と海を持つオマーンの自然は日本人にとって心和む風景であり、マスカットはいつまでも私の大切な思い出の場所です。

一部しかご紹介出来ませんが、懐かしいマスカット訪問でアラビア語を離れて「閑話」とさせて頂きました。

以上