講演会「オマーンの歴史を眺める」が開かれました

2019-03-16

 

初春の候、オマーンスルタン国大使館にて、宇都宮大学国際学部准教授 松尾昌樹先生を講師にお迎えして、3月13日に講演会が開催されました。オマーンは、中東の中でも独特な歴史を持っています。今回は、オマーンの歴史に登場した英雄や、有名なエピソードを通じて、オマーンの歴史を辿っていただきました。

 

冒頭松尾先生が自己紹介の中でオマーンとの出会い等を紹介されました。また歴史は様々な局面から探求することができることも語られ、先生の恩師の著作等にも触れられました。

オマーンの地形から、古くは峨々とした山間に各部族が孤立した存在であったことを述べられ、地理的位置からペルシャの攻撃受けた17世紀以降に焦点を当てられて、オマーン史の流れを次のように分けて解説されました。

1624~1741年 ヤアーリバ朝
初代ナースィル・ブン・ムルシドがイマームに選出され内陸部を統治したが、海岸部はポルトガルが支配しており、群雄割拠の時代であった。この時期のニズワ城、ジャブリー城等、イスラーム教イバード派の学者の拠点が現代にその姿を残している。またオマーンを含むアラブ文化では文芸が重視され、文芸を愛した為政者が文芸人を食客に迎えた数々の名城が現在でも存在しており、オマーンでは他のアラブ諸国では現存しない17・18世紀のアラブの建築物が保存されている。

1741年~現在 ブー・サイード朝
初代アフマド・ブン・サイードがペルシャ軍を打ち破り、オマーンを再統一した。
2代スルターン・ブン・アフマドは今日のマスカトの礎を築き、ここを拠点として海外帝国の基礎を築いた。続く3代サイード・ブン・スルターンはザンジバルに遷都し、オマーン海洋帝国の最盛期を迎えた。その後イギリスの保護領となった時期を経て、1970年に現在のオマーンが建国された。

現在のカブース国王はブー・サイード朝の方ですが、松尾先生の講演で現王朝以前のオマーンについて、理解を深める大変貴重な機会となりました。

また、講演会終了後、大使館ロビーにて、松尾先生を交えて懇親会を行いました。大使館の方々のご配慮で、大変美味しいオマーンコーヒーとデーツ等を楽しみました。