講演会「オマーンに教わり安全ネットを紡ぐこと」の開催

2025-11-08

10月23日、日本オマーンクラブ2025年度第3回講演会がオマーン大使館で開催されました。     講師は、日本の外交官・国際法学者で、前駐オマーン日本国特命全権大使の山本条太さんです。山本さんは2022年1月から3年間オマーンに赴任されました。

演題は「オマーンに教わり安全ネットを紡ぐこと」で、「オマーンにどう学び、私たちと中東との関係をどう再確認していけるのだろう」という趣旨でのお話です。

冒頭ジョーンズ会長の開会のご挨拶に続き、駐日オマーン大使モハメッド・アル・ブサイディ博士より、10月13日 に閉会した大阪関西万博2025 「オマーン国テーマ 地球、水、人間性」が成功裏に終了したこと等、ユーモアを交えて温かいご挨拶を頂きました。

司会の新村事務局長により、山本氏と彼の略歴が紹介され、講演会が始まりました。お話は多岐にわたり、大阪関西万博やオマーンナショナルデー、日本の皇室とオマーンの王室との関係、ロシア、パレスチナとMEDRC(淡水化技術)、イラン、海洋安全保障センター、石油、LNG、グリーンエネルギー(水素)等の他、米国の民主主義と標準化の考え方や紛争当事国を一方的に非難することなくとにかく話し合う姿勢のオマーン外交等など、文化や技術、交流、親善、外交等についても随所に話題が豊富で 、切り口も広く、民間人としてではなく外交官としての発想や捉え方を伺えるお話で、まさに示唆に富んだ学びや気づきの多い有意義な講演会でした。

                         

『日本とオマーンは国家間の外交はもちろんであるが、東アジア地域では希少なロイヤルファミリー国である。 皇室外交が文化的な親善、相互の国民感情を上げることになり、これを機会として 他国に比して日本ができる技術協力や貢献があると思う。

  オマーンの万博でのテーマにある「水」に関しても淡水化技術や化石燃料からの脱却を見据えた再生可能エネルギーからの「グリーンな水素」への変換技術等、国際協力プロジェクトの観点から積極的参加して日本がオマーンに対して援助ができることを期待しており、中東地区における日本の存在感を再び高めたい』とのお話でした。

講演後の懇親会ではオマーンコーヒーを楽しみながら、講演内容に関する追加の質問もあり会員それぞれが親睦を深めました。まさに「款談は秋のつるべ落としに~」 あっという間の楽しい時間でした。