万博オマーンパビリオンのイチジク・プロジェクト

2026-03-28

惜別の春、大阪で一つのプロジェクトが結実しました。昨年に開催された大阪・関西万博にて、オマーン館の植栽として展示されていた「イチジクの木」の寄贈と移植、その第二弾です。

2025年の春、万博会場で出会った真っ赤なオマーン館の美しさは、今も鮮明に記憶に残っています。手入れの行き届いた庭園に、大好きなイチジクの木がたくさん植えられていました。パビリオンで出会ったオマーン人スタッフのみなさんは、とても気さくで温かい方ばかり。伝統衣装のディシュダーシャを優雅に身にまとい、来場者一人ひとりと丁寧に交流されていました。庭のイチジクの実が熟したときには、来場者とスタッフが共にその味を楽しんだこともあります。万博会場でのこうした交流は、私にとって決して忘れることのできない素敵な体験となりました。

万博の閉幕が近づくにつれ、この交流の証であるイチジクの木を守りどこかへ移植できないものかと考えるようになりました。そして保存に向け各所に奔走し、幸いにも想いが届き、木々を移植ことができたのです。

最初の移植先は、1月にこのサイトでもご紹介させていただいた大阪府内の小学校でした。そして今回、次なる移設先となったのが、1990年に開催された「国際花と緑の博覧会(花博)」の跡地である「大阪花博記念公園鶴見緑地」です。

同敷地内で、地域の子供たちやボランティアと共に農業体験・社会福祉・食育・環境問題などに取り組む自然農園事業「あわい農園」へ寄贈されました。この場所で、万博の記憶、そして日本とオマーンの交流の思い出として、イチジクの木が末永く大切に育てられていくことを願っています。

  

現在も、オマーン館にあった数本のイチジクの木と苗木を、専門家のもとで大切に保管しており、新たな移植先を検討している段階です。また形になりましたら、こちらでご報告させていただきます。こうした小さな積み重ねが、日本とオマーンのさらなる交流のきっかけとなり、ひいては平和への祈りへとつながることを、心より期待しています。