イベント情報

「アイシャ夫人の料理教室」が開かれました

2023-05-20

 

2023年5月17日、東京広尾のオマーン大使館にて、日本オマーンクラブ主催『大使夫人によるアラブ料理教室』が開催されました。コロナウイルスの影響でこの4年ほど開催出来ませんでしたが、今回ようやく開催の運びとなりました。

          

お料理教室には総勢30名が参加しました。大使公邸5階にあるレセプションルームにて、オマーニコーヒーに舌鼓を打ちながら歓談し開始を待ちました。その後、大使夫人がいらっしゃり、ご挨拶がありました。続けて、夫人による映像を用いたオマーンの紹介が5分ほどあり、大使館スタッフの久保様の通訳も介しつつ、各地の遺跡や自然、スーク等の名所の他、オマーン人女性の着用する煌びやかなドレスなどの紹介がありました。中でも、オマーンの乳香の木は植樹が出来ないとのお話もあり、近年は増殖を目指しているとの事でした。

オマーン紹介の後、参加者はエプロンを着用し、レセプションルームの奥にあるお台所へ移動しました。今回の料理教室は、公邸料理人のヨセフさんと、大使夫人によるお料理の説明、材料の解説を聞きながら、質疑応答も交えての調理を見学する形でした。

(画像はクリックすると拡大します)

今回学んだオマーン料理は、

①オマーン風チキンカレー

②炊き込み御飯

③ババガヌース(見た目はフムスのようなもので、パンに付けて食べます)

④ルカイマット(丸く、ドーナツのような甘いデザート)

です。参加者は、レシピのメモを取りながら、お料理の方法を学びました。

見学後は、お待ちかねの昼食の時間。前述のお料理の他、サラダやオマーンから直輸入のジュースなどをいただきながら、歓談を楽しみました。

(画像はクリックすると拡大します)

また、食後のデザートの際には、大使夫人がオマーニ珈琲の作り方を実演しながら教えてくださいました。オマーニ珈琲にはカルダモン、サフラン、クローブなどが好みで加えられ、最後にローズウォーターを2〜3滴加えるそうです。

       

下に、※デザートのルカイマットの作り方を記載致しましたので、ご自宅でお試しになってはいかがでしょう。

デザートの時間も終えて一息付いた頃、なんと大使夫人がサプライズとして、オマーンの衣装を試着する機会をご用意くださいました。女性には数種類の美しいドレス、男性にはディスダーシャとクマ(オマーン男性お馴染みの白い洋服と帽子)が用意されました。

数に限りがあり、じゃんけんで勝ち残った7名の女性と希望した男性2名がそれぞれ試着しました。華やかなドレスとディスダーシャ姿で大いに盛り上がり、皆オマーン人になりきって写真撮影等を楽しみ>ました。

                               

今回のお料理教室はとても好評で、参加者は皆笑顔で帰途に着きました。

このような機会を設けていただき、大使夫人はじめ、オマーン大使館、並びに関係者の方々にこの場を借りて御礼申し上げます。今後も、このような行事を通してオマーンと日本の関係がより一層深まることを願っております。

 

※デザート、ルカイマットの作り方

 材料:

  小麦粉(薄・中・強どれでも可)    1カップ

  酵母(イースト) 大さじ1/2

        バニラ      小さじ1

  砂糖       大さじ1

  粉ミルク     大さじ1

  菜種油(サラダ油)   大さじ1

  水        適宜

  • ボウルに粉ミルク、バニラ、小麦粉を入れるて混ぜる。
  • 次に酵母菌をお湯にいれ、軽く混ぜます。
  • 混ぜたら、小麦粉の入ったボウルに入れて手でゆっくり混ぜます。そして菜種油を入れ、叩くように勢いを付け、混ぜます。
  • これを終えたら、半カップの水を入れ、更にかき混ぜます。(ネバネバになる位を目安にします。水は入れすぎないことで、料理教室では100ccを使用しました)
  • 2時間~2時間半休ませておきます。発酵して大きく膨張しますから、大きめのボウルに入れ、置いておきましょう。
  • 出来上がったら、一口大の大きさに丸く捏ねます。
  • 丸い型を取る道具を用いてもよろしいですし、夫人は手で捏ねる形を取るのがお好きだそうです。
  • 形が出来たら、ゆっくりと回しながら油で揚げます。片面だけ色が変わってしまったりしますから、常に回しましょう。
  • 最後に、ドーナツにはシュガーシロップか、ローズ水、デーツシロップなどを入れて混ぜて出来上がりです。

講演会「久々のオマーンを訪ねて」が開催されました

2023-05-14

 

2023年度の総会に合わせ、第1回講演会が、広尾の駐日オマーン・スルタン国大使館で5月10日(水)にて開催されました。講師はオマーン・クラブの会員であり、元・駐オマーン日本大使の森元誠二様です。森元様は、東京大学教養学部で客員教授を務め、『知られざるオマーン』など、オマーンに関する著作も発表なさっています。故カブース国王には、4回面会した経験があり、特に王位継承に関しての質問に「心配していない」との応答があったことを印象深く覚えているというお話から、御講演が始まりました。

カブース国王への拝謁は、ときに1時間を越え、流暢な英語で中東情勢や統治への考え方を聞くことができたと言います。特に「アラブの春」が中東地域を席巻した頃には、王位継承について、「少し突っ込んだ質問を投げかけてみたんです」と森元様は話します。その時の応答が、先ほど挙げた「心配していない」とのものでした。継承ルールを定めていること、何より統治王族の合意のなかで適切な人物が決まるだろうという自信が垣間見えたそうです。

実際に、2020年1月に即位したハイサム国王のもとで、オマーンが政治的にも経済的にも安定し、日本との関係もさらに深まっている点が紹介されました。サイイド・バドル外務大臣やラフマ・マフルーキー高等教育大臣など、有能な人物を官僚に登用し、「オマーン・ビジョン2040」のもとで、行政機構や法律面での改革が進められています。また、オマーン経済が回復傾向を見せ、国際的な格付けも「安定的」へと引き上げられたことは、将来への明るい材料であると指摘されました。石油価格の変動を注視する必要はありますが、財政的な安定は、オマーンに進出する日本企業にとっても良い兆しになっていると言います。実際に、オマーンで操業する日本企業は増加し、今後も両国の経済関係は進展していくだろうとの見通しが語られました。

 

お話の後半では、この3月に教養学部長を団長とする東京大学の訪問団がオマーンを訪問した様子が紹介されました。スルタン・カブース大学やマスカト大学、GUtechなど、オマーンの各大学との協議に加えて、オマーンの最新の様子も写真で紹介され、聴衆の旅情をそそりました。特に森元様は「スルタン・カブース・グランドモスク」内の色彩感覚に触れ、改めて故カブース国王の才覚に言及する形でお話を終えました。

       

懇親会の場では、会員同士のオマーンへの思い入れやエピソードが朗らかに交わされ、久々の対面での交流をみな楽しんだ様子でした。

2023年度の総会が開催されました

2023-05-14

 

2023年5月10日、東京広尾のオマーン大使館で2023年度の総会が開催されました。対面での総会は4年ぶりでした。多数の会員のご出席があり、冒頭にはブサイディ大使のご挨拶をいただきました。続いてジョーンズ会長が挨拶され総会が開始されました。

                 

今年の総会から紙の資料は配布せず、プロジェクターで投影された画像を見ながらの議事進行となりました。議事進行は新村事務局長が務め、議事はスムーズに運び、2022年度の事業報告、収支報告、2023年度の事業予定案、予算案、新役員の任命等、議題は全て賛成多数で可決されました。この4年の間に入会された会員に改めて紹介する意味も含め、最後に全役員の紹介がありました。

 

 

本年は対面・リモートの両輪を回しつつ、全国各地のみならず海外に在住の会員にもプログラム参加が可能となるよう務めていくことになっております。

総会に引き続き、森元大使による講演会が開かれました。講演会後の懇親会では、大使館からのコーヒーやデーツのサービスを頂きながら会員どうしの交流を深めることが出来ました。

 

4年ぶりに「イフタールの会」が開催されました(その2:関西)

2023-04-30

2023年4月14日に京都のハラールレストランで日本オマーンクラブ主催のイフタールの会(関西)が開催されました。2020年、2021年、2022年と、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、実施できなかったことから、4年ぶりに集まることがかないました!

京都で学ぶオマーン留学生4人、京都ノートルダム女子大学の学生4人、石川玲於奈さん、村岡静樹さん、そして鷲見朗子が参加しました。会わない間に京都へ来ていたオマーンの留学生には歓迎のことばを、以前にお目にかかったことのある留学生には、はじめましてという挨拶で会が始まりました。

 

日本オマーンクラブより事前に送っていただいたオマーン産デーツを最初に頂きました。たいへん美味でした。その後は日本人の学生が、オマーン留学生にオマーンの文化や観光地をスマホの写真で見せてもらいながら、教えてもらったり、逆に日本のことを話したりと、和やかな雰囲気でした。石川さんのオマーンでの昔話や村岡さんの最近のオマーンについての様子のお話に場が沸きました。

 

オマーン留学生のうち、お二人は京都での勉学を終えて学位も取得され、まもなく京都を去られるということで寂しくなりますが、また新しい留学生が来られるのを楽しみにしたいです。

密度の濃い語らいの時間があっという間に過ぎて、もうお開きになろうかという頃に、マフムードさんが日本人の皆さんにオマーンの乳香を1パックずつくださいました。貴重な贈り物に感謝し、大切にしたいと思います。

  別れる前に全員で写真をとりました。皆さん、笑顔でうれしくなりました。

最後になりましたが、このような機会を設けてくださったジョーンズ会長をはじめとする日本オマーンクラブの方々に心より感謝申し上げます。今後も日本とオマーン間の理解と交流が深まることを祈っております。

また以下に、参加した日本人学生のひとりが書いた英文の感想を記させていただきます。

           鷲見朗子

           京都ノートルダム女子大学

I experienced a lot of things and learned about Islam. Especially, I had some discoveries and thoughts about food culture and language from the iftar. In food culture, I learned iftar’s menu and taste. I was able to enjoy eating a lot of Halal foods such as curry. These are very delicious and spicy. Then, I knew most Muslims like this taste. Also, I was impressed by the language culture. At the iftar, Omani people enjoy talking in Arabic with Dr. Sumi, Mrs. Ishikawa, and Mr. Muraoka, but I couldn’t understand what they were talking. I thought what I studied Arabic is only a little and realized that there are a lot of things we don’t know and have not learned things around the world. I become more interested in Arabic and Islam, and Omani culture now than before. For the iftar, I learned it is important and necessary for us to challenge anything positively on understanding foreign cultures. (A Japanese participant from Kyoto Notre Dame University)

以上

 

4年ぶりに「イフタールの会」が開催されました (その1:首都圏)

2023-04-30

日本オマーンクラブでは 首都圏と関西で4年ぶりに「イフタールの会」を開催することができました。

首都圏のコーディネーターは玉澤恵理さんと三橋昌恵さん、関西は鷲見朗子先生と村岡静樹さんでした。下記と次のイベントのご報告をご覧ください。

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世界各国に暮らすイスラム教徒は、ヒジュラ歴の第9月(ラマダン)の1カ月間、日の出から日の入りまで飲食を断ついわゆる「断食」を行います。イフタールとは、日没後に行う食事のことで、家族や親戚そして友人などが一堂に会して、団欒のひと時を楽しみます。

日本オマーンクラブでは、遠く家族と離れて日本で暮らすオマーン人留学生に、くつろげる環境でイフタールを楽しんでもらい、また日本人メンバーとの交流の場としてお互いの国や文化に関する理解を深めてもらおうと毎年イフタールの会を開催してきました。

今年は3月23日に始まったラマダン。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり4年ぶりの開催となったイフタールの会には、オマーン出身の留学生5人と日本人メンバー5人のあわせて10人が参加。4月9日(日)に東京・渋谷区にあるアラビア料理レストラン「ゼノビア」に集まりました。午後6時すぎに断食明けを迎えると「ラマダンカリーム(恵み多きラマダンを!)」とお互いに挨拶を交わしあい、イフタールの幕開けを共に祝いました。

料理が運ばれてくるまでの間、参加者たちは大皿に盛られたデーツを一つずつ手に取りながら口に運び、甘みのつまった食感を楽しんでいました。その後テーブルにたくさんの皿が並び始めると各テーブルから歓声が上がり、スマホを使って料理や店内の装飾を撮影する留学生の姿や、初めて口にするアラブ料理に顔をほころばせる日本人学生の姿などが見られました。 

料理は全部で7品。レンズ豆を煮こんでレモンで味付けをしたやさしい酸味のあるスープと、ペースト状にしたひよこ豆のフムス、トマトとひき肉の煮込みやブルグルとひき肉の詰め物のクッベやひよこ豆コロッケのファラフェルのほか、羊肉を使ったケバブと黄色く色づけされたサフランライスなどが並び、参加者は料理に舌鼓を打ちながら会話に花を咲かせていました。 

午後9時過ぎまでおよそ3時間半続いたイフタールの会。終了後、レストランから駅に向かう途中で参加者にどんな話をしたのか聞いてみたところ、「オマーンと日本の文化の違いと共通点」や「アラビア語と日本語を習得することの難しさ」、そして「おすすめの観光地と観光に適した季節」といった話から、「オマーン発の香水ブランドが世界に進出中」といった現地出身ならではの話や「仕事と家庭の両立をどう行うか」など、日々私たち日本人メンバーも多く直面する課題を彷彿とさせるようなトピックが多くならび、より深いレベルでお互いの暮らしてきた文化を肌で理解する一歩につながる、大変有意義な会となったと改めて実感しました。 

参加者たちは駅の改札口で連絡先を交換し、しばらく会話を楽しんだ後、別れ際になるとお互いに握手をしたり、ハグするなどして再会を約束。時の歯車が再び回り始めて実現した再会と新たな出会い、笑いと新たな学びや気づきにあふれた、心温まる会となりました。この場を借りて、開催してくださった日本オマーンクラブに、心から感謝申し上げます。                 

                      玉澤恵理

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